構造的真実と最適なデザインの融合を追求する姿勢は、マンジャロッティの仕事に表れている。 一つの人格に両方が共存していることは稀であり、だからこそマンジャロッティは真の巨匠と言えるのである。
選択作品
1955
分解可能な鉄構造の倉庫(モラスッティ共)ja/パドヴァ
1960
クアドロンノ通りの集合住宅(モラスッティ共)ja/ミラノ
1957
サンマルティーノの家の増築(モラスッティ共)ja/カストロッツァ、トレント
1965
コンペ“Ises.Secondigliano地区”ja/ナポリ
自己と社会の両方に対して直截さと風刺精神を込めて、彼は建築家の職能について独特な観点と愛情を示している。つまり、生産技術と建築構成に対する挑発的な実験探求を行うこと、各部位のデザインと全体の意匠がそれを物語っている。初期のミラノの住宅作品、また工業施設、オフィス、そして後に行われた地下鉄及び鉄道駅舎の作品において、同時代の技術的可能性を積極的に活用する考え方を表明している。虚偽のない架構、使われる素材や技術に対して客観性をもつ建築表現、技術革新を活用した表現上の革新性、ユーザーが享受し得る豊かな自由度を内包した設計、これらがマンジャロッティのつくる作品の理論の根幹を構成している。(グイド・ナルディ)